菩薩の部

文殊菩薩

文殊菩薩は大乗仏教の代表的菩薩で、普賢菩薩と共に釈迦如来の脇侍となり、釈迦三尊を構成する。獅子に乗る姿で単独に信仰されることもあり、文殊八大童子を従える。顕教では実在の人物とされ、釈迦入滅後、仏典結集をした人ともいわれる。般若経典と関係が深く、仏の智慧をつかさどる。造形はさまざまで、猛威の象徴である獅子の乗る様が多い。

八髻文殊

密教では真言の数によって一字(一髻)、五字(五髻)、六字(六髻)、八字(八髻)の文殊があるが、字を使う場合と髻を使う場合が同尊であるか、異尊であるか、説は分かれている。表示・本誓は次のとおり、一字(一髻):三部不二・増益、五字(五髻):金剛部・敬愛、六字(六髻):蓮華部・調伏、八字(八髻):仏部・息災。