明王・童子の部

孔雀明王

仏教初期に成立した尊で、インドでは孔雀が猛毒の蛇を食すため、一切諸毒を除去する能力を神格化した。孔雀経縁起には、ある若い出家の比丘が衆生の入浴のため薪割りをしていると、そこに毒蛇が現れ、比丘の右足の親指をかみ、毒気が体中にまわり、比丘はその場に倒れ、沫を吐いてしまっとあります。この時、十代弟子の阿難は仏の所に行き、治す方法を問います。そして大孔雀王呪経が授けられます。すなわち、この明王は一切衆生の諸毒を除くをもって本誓とします。一面四臂の菩薩形で、蓮華、具縁果、吉祥果、孔雀羽を持つ。除災、祈雨に効験