如来の部

仏涅槃像

2月15日、沙羅双樹の間にて入滅される時、涅槃経を説かれた姿。涅槃(ニルバーナ)は狭義には入滅、遷化の意味があり、一説には煩悩を吹き消すの意味もあるが、真義には真如一如の理を有するとされる。西暦400年前後、建康(現在の南京)において涅槃宗が栄えるが、隋代智きが法華経の一部と判じ、更に唐代には、法相・華厳の諸宗の圧力で消滅した。涅槃像は四本の沙羅双樹に囲まれた宝台に、枕を北にし、右脇を下にして眠る。その周囲に諸菩薩をはじめ、仏弟子、国王、大臣、天部、鬼人、畜類などの52類と、仏母摩耶夫人が出現する。