諸天神の部

三面大黒天(忿怒形)

大自在天の化身にして、伊舎那天の化身。この天は顕教の説では愛楽の相を表し、福徳施与の神とする。密教の説では悪魔を降伏する忿怒身をし、戦闘の神とする。忿怒形は三面六臂にして、皮膚ことごとく黒色。青蛇をもって臂釧となし、髑髏をもって瓔珞とする。火焔髪、三目にして、左右第三手で象皮を背に覆う。右第一手は剣を取り、左第一手で握る。右第二手には餓鬼の頭髪を握り、左第二手は羊の両角を引っさげる。 顕教とは仏の内証を具象化したもの。つまり、仏の心を文字や図等で、人の感覚に分かるように解説したこと。

三面大黒天(俵座)

三面大黒天は伝教大師が叡山建立の時、三千の衆徒を守護せんがために安置した像で三面六臂形。大黒天、毘沙門天、弁財天の三神合体で降魔と施福を二徳がある。