慈恵大師(良源)

慈恵大師良源上人(912-985)は、第18世天台座主として活躍し、日本天台宗中興の祖といわれる。近江国(滋賀県浅井郡)に生まれ、神童の誉れ高く、12歳で比叡山の理仙上人に師事して得度された。平安時代後期は末法思想が流行し、念仏(阿弥陀信仰)が盛んとなったが、慈恵大師は「極楽浄土九品往生義」等を著している。また、門下三千人といわれる中、弟子に「往生要集」の恵心僧都源信や檀那院覚超などがおり、その後の日本浄土教の展開に影響を与えた。また、数々の霊験や説話が残されており、降魔大師・魔除大師・角大師・豆大師など霊験ある聖者・元三大師として信仰を集めている。角大師は厄災を降伏させる恐ろしい様相の護符である。また、豆大師は小さな大師の姿が豆粒のように9段33個並べられているお札である。慈恵大師は如意輪観音の化身とも仰がれ、観音様として三十三の童子に姿をかえて農民の田畑を守ったという故事によるもので、我々を救って下さる威力を示したものである。